今すぐ始めたい節約術!固定費・変動費の見直しのポイントを解説

最終更新日:

さまざまな値上げが続くなか、家計のために節約を心掛けている人も多いでしょう。一方で、「節約しているはずなのに、思うようにお金が貯まらない」「効果的な節約方法がわからない」という声も少なくありません。節約する際のポイントは、お金の流れを把握した上で、支出を固定費と変動費に分けて見直すことです。

ここでは、無理なく支出を抑えるおすすめの節約術と、家計の節約を実現するためのコツを紹介します。

この記事のポイント

  • 節約のポイントは、変動費よりも固定費の見直しから行うこと
  • 保険料は保障内容を見直すことで節約できる可能性がある
  • 節約を続けるためには、無理せずメリハリをつけることが重要
  • 節約しながらお金を増やすには、資産運用を検討するのもひとつの方法

節約は何から始める?

節約は、現状のお金の流れを把握した上で、収入に見合った支出の計画を立てることが基本です。収入は月々の給与等から確認することができますが、支出については細かい内訳を把握できていないという人もいるかもしれません。

「何にいくら使っているかわからない」という状況では、無駄な支出を見つけることは困難です。まずは、1か月のお金の動きを把握し、収入に対してどれくらいの支出が発生しているのか、支出の内訳はどうなっているのかを確認することが大切です。

現状のお金の流れを把握するには、家計簿が役立ちます。家計簿は、従来の家計簿ノートの他、表計算ソフトや家計簿アプリを活用する方法があります。なかでも家計簿アプリは、銀行口座やクレジットカード等のキャッシュレス決済と連携ができたり、レシートを撮影するだけで内容を自動入力できたりといった便利な機能も多く、手作業で管理するのが苦手な人も続けやすいといえるでしょう。

支出には「固定費」と「変動費」がある

家計の支出は、毎月の支払額がある程度決まっている「固定費」と、月によって支払額が変わる「変動費」の大きく2つに分けられます。

日々の努力で節約しやすいのは変動費ですが、節約効果が高いのは固定費です。固定費の無駄を見直すことで、毎月自動的に一定額の節約が可能になります。そのため、変動費よりも固定費の見直しから行うことが節約のポイントです。

固定費と変動費の主な項目は以下のとおりです。ライフステージや家族構成によって変動はありますが、一般的には、収入のうち約45%を固定費、約35%を変動費、残りの20%を貯蓄に回すのが目安といわれています。

<主な固定費>

  • 住居費
  • 水道光熱費
  • 通信費
  • サブスクリプション費用、会費
  • 保険料

<主な変動費>

  • 食費
  • 被服費
  • 娯楽費
  • 医療費

固定費の節約術

毎月一定額の支出が発生する固定費は、一度見直せば継続した節約効果が期待できます。まずは、固定費の項目で、削減できる支出がないかを確認していきましょう。

住居費

住居費は、家計のなかでも大きな割合を占める支出です。賃貸の場合、無理なく支払える家賃の目安は、手取り収入の30%以内といわれています。家賃が手取りの30%を超えているなら、引っ越しを検討するのもいいでしょう。契約更新のタイミングで家賃交渉をするのもひとつの方法です。

一方、持ち家で住宅ローンを支払っている場合は、確定申告や年末調整(2年目以降)で住宅ローン控除を適用すれば、税負担の軽減につながります。また、金利の低い金融機関に借り換えることで、利息の支払いを節約できる可能性があります。

水道光熱費

日々の節電や節水を心掛けると同時に、電力会社やガス会社の契約プランを見直すこともおすすめです。例えば、電気料金は、契約アンペアを変更することで基本料金を下げられる場合があり、年間数千円の節約につながる可能性もあります。会社によっては電気とガスのセット割引を実施していることもあるので、お得なプランを探してみてください。

また、古い家電を使っている場合は、最新の省エネ家電に買い替えると月々の電気代が大きく変わるはずです。購入の際に一時的な出費は発生しますが、長い目で見ると電気代節約になるので、余裕のあるタイミングで買い替えを検討するといいでしょう。

その他、シャワーヘッドを節水タイプに切り替えたり、風呂の残り湯を洗濯に利用したりすることも、水道代の節約に効果的です。

通信費

スマートフォンや自宅のインターネット回線といった通信費も、料金プランの見直しで節約効果が期待できます。例えば、スマートフォンを大手キャリアから格安SIMに切り替えられれば、それだけで毎月数千円の出費を削減できます。また、不要なオプションの解約も、節約に効果的です。

インターネット回線についても、インターネット回線とスマートフォンをセットで契約する割引キャンペーンを利用できれば、大きな効果が見込めるでしょう。

ただし、解約時には解約手数料等が発生する場合もあるので、費用については事前に確認することをおすすめします。

サブスクリプション費用、会費

登録・入会しているサブスクリプションや会員制サービスの利用頻度を改めて確認し、必要のないサービスは解約しましょう。

あまり利用していないにもかかわらず、サブスクリプション費用や会費等を支払い続けている人は意外と多いものです。登録・入会しているサービスを見直してみると、入会当初に比べて利用する機会が減っていたり、ほとんど使っていなかったりするサービスがあるかもしれません。

保険料

昔加入した保険がそのままになっているなら、現在の状況に合わせた保障内容に見直すことで、保険料を節約できる可能性があります。特に、複数の保険に加入している場合は、保障内容が重複していないかをよく確認しましょう。ただし、保険の見直しの際には、必要な保障まで削らないように、保険の専門家に相談することがおすすめです。

また、生命保険や火災保険、地震保険の保険料を払込んでいる場合は、年末調整や確定申告で保険料控除を申請すると、税金の負担を軽減できます。

変動費の節約術

日々の意識付けで節約効果が現れやすいのが変動費です。小さな節約も、積み重なると大きな金額になります。主な変動費の項目ごとに、取り組みやすい節約術を紹介していきます。

食費

食費の節約に効果的なのが自炊です。頻繁な外食やコンビニエンスストアの利用等を控え、自炊に切り替えると、節約効果が期待できます。マイボトルを携帯する習慣をつけることもおすすめです。

ただし、自炊の際は、食材を必要以上にまとめ買いして無駄にしないように、余った食材は下処理をして冷凍する等、上手に工夫をしましょう。

また、ふるさと納税の返礼品で、全国各地の食材を入手するのも、楽しみながら節約できる方法のひとつです。ふるさと納税を行った際には、寄附金控除の申請を忘れないように注意が必要です。

ふるさと納税や保険料控除については、以下のページをご覧ください。
税金の負担が軽くなるお金のつかいかた

被服費

被服費を節約する際は、まずはクローゼットの整理整頓をして、持っている服の把握から始めることをおすすめします。シーズンごとに予算を設定したり、購入する際は衝動買いをせずによく厳選したりして、無駄な出費を防ぎましょう。

被服費を節約しつつファッションを楽しむには、フリマアプリの活用もおすすめです。幅広いスタイルの服をリーズナブルに購入することができますし、着なくなった服があればフリマアプリで売ることもできます。すぐにサイズアウトしてしまう子ども服の購入にも便利です。

娯楽費

娯楽費といっても、旅行や習い事、趣味等さまざまです。旅行の場合は、早期割引制度を利用したり、高価になりがちなハイシーズンを避けたり、予約サイトで比較検討したりすること等が節約術として挙げられます。読書が趣味の場合は、図書館やレンタル店を利用することで節約につながります。

また、レジャー施設を利用する場合は、交通機関とのセット割引や時間帯による割引、クーポン利用による割引等を利用するのもいいでしょう。

娯楽費は、日々の暮らしの質を高めるために必要な支出でもあります。すべての娯楽を無理に節約しようとすると、ストレスが溜まるかもしれません。予算を設定して優先順位をつけることが、娯楽費を節約するポイントです。

医療費

薬を処方された時にジェネリック医薬品を選ぶと、医療費の節約に役立ちます。ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、新薬(先発医薬品)の特許が切れた後に製造される薬のことです。有効成分は同じですが、開発コストが抑えられている分、低価格になっています。

また、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合は、確定申告で医療費控除を適用することで、税負担が軽減されます。医療費控除の申請には領収書が必要になるので(提出は原則として不要)、病院や薬局の領収書は捨てずに保管しておきましょう。

押さえておきたい節約のコツ

効果的に節約するには、続けることが大切です。節約を一時的なもので終わらせないためには、以下のコツを押さえておきましょう。

ポイントを貯めて活用する

日々の支払いのなかで節約できると人気なのが、買い物等でポイントを貯めて活用する「ポイ活」です。身近なものとしては、店舗や通販サイトで商品を購入する際に貯まるポイントや、クレジットカードをはじめとしたキャッシュレス決済利用時に貯まるポイント等が挙げられます。

貯まったポイントは現金の代わりに買い物に利用できたり、商品と交換できたりするため、上手に活用することで家計の節約に役立ちます。

ただし、ポイントを増やすことを優先するあまり、無駄な買い物をしないように注意が必要です。

無理をしない

節約する上で無理は禁物です。「電気代がもったいないから夏場でもエアコンをつけない」「趣味や楽しみを我慢する」「何軒ものスーパーを回って1円でも安い食材を探す」等、無理な節約術は結局長続きしません。さらに、かけた労力の割には節約効果が低いことも多々あります。

節約を成功させるには、無理なく続けられる方法を選ぶのがコツです。

メリハリをつける

節約にはメリハリも大事です。常に節約を意識した生活を続けていては、ストレスが溜まってしまいます。無駄な支出を抑えつつも、自己投資や子どもの教育費、たまのレジャー等にはお金を使うというように、支出の優先順位をつけることを心掛けるといいでしょう。

お金を増やすことも考える

支出を減らすだけでなく、お金を増やすことも考えましょう。お金を増やすには、収入アップを目指す他、資産運用という方法もあります。貯蓄型の保険商品を活用した資産形成や、投資をしたことがない人でも始めやすいiDeCo(個人型確定拠出年金)やNISAを検討するのもおすすめです。

NISAについては、以下のページをご覧ください。
NISAのわかんない!にまるっと答える。ほまどNISA相談室

節約はお金の流れを把握した上で無理せず続けよう

効果的な節約をするには、お金の流れを把握し、無理のない方法で続けていくことが大切です。お金の使い方に優先順位をつけ、上手な節約を実践していきましょう。家計の支出のうち、変動費よりも固定費から見直すことが節約のポイントです。固定費は一度見直すと節約効果が持続し、結果的に大きな金額を削減できる可能性があります。

固定費でもある保険の見直しも節約に効果的ですが、保険料の節約ばかりを重視すると、必要な保障までなくしてしまうリスクがあります。保険料を抑えつつ過不足なく保障を準備したい場合は、保険の専門家に相談すると安心です。また、節約をしながらお金を増やすなら、資産運用を検討するのもいいでしょう。

「ほけんの窓口」なら、保険の見直しはもちろん、iDeCoやNISAといった資産形成についても相談できます。節約や資産形成に悩んだ時は、お気軽にご相談ください。

節約術についてよくある質問

節約術について、よく聞かれる疑問をまとめました。それぞれの質問について解説していますので、参考にしてください。

節約するためにはまず何をしたらいいですか?
節約するには、まず、現状のお金の流れを把握し、収入に見合った支出の計画を立てる必要があります。1か月のお金の動きを確認し、収入に対してどれくらいの支出が発生しているのか、支出の内訳はどうなっているのかを把握しましょう。その上で、支出を固定費と変動費に分け、固定費から削減できる項目がないかどうかを見直していきます。
保険料を節約する方法は?
保険料を節約するには、加入している保険について、過剰な保障内容になっていないか、保障内容が重複していないかを確認しましょう。特に、昔加入した保険がそのままになっている場合は、現在の状況に合わせた保障内容に見直すことが大切です。
節約する際の注意点は?
節約する上で気をつけたいのは、無理をせず、支出のメリハリをつけることです。生活に必要なものまで切り詰めることは避け、優先順位をつけてお金を使うようにしましょう。また、買い物等でポイントを貯めて活用する「ポイ活」も節約に役立ちますが、ポイントを貯めたいからと無駄な買い物をしないように注意が必要です。
節約しながらお金を増やす方法は?
節約しながらお金を増やすには、収入アップを目指す他、資産を運用する方法もあります。貯蓄型の保険商品を活用した資産形成や、投資をしたことがない人でも始めやすいiDeCo(個人型確定拠出年金)やNISAを検討するのもおすすめです。「ほけんの窓口」では、貯蓄型の保険商品の他、iDeCoやNISAといった資産形成についても相談できます。

ほけんの窓口グループ株式会社 金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第1020号
金融商品取引法に基づく表示

  • 本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客さまご自身でご判断いただきますようお願いいたします。
  • 本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。
  • 本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願いいたします。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。

監修者プロフィール

黒川 一美
日本FP協会 AFP認定者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学院修了後、IT企業や通信事業者のセールスエンジニア兼企画職として働く。出産を機に退職し、自分に合ったお金との向き合い方を見つけるため、FP資格を取得。現在は3人の子育てをしながら、多角的な視点からアドバイスができるFPを目指して活動中。FPサテライト株式会社所属FP。

黒川 一美
無料で保険を相談するなら「ほけんの窓口」
「ほけんの窓口」へ相談予約する

関連記事

新着記事